耳濡目染
読み方:じじゅ もくせん
意味
日常的に見たり聞いたりしているうちに、意識しないままその事柄・思想・習慣などの影響を受け、自然に身につけること。家庭や職場、師匠のそばなど、継続して接する環境から受ける感化をいう。
由来
唐代・9世紀初頭ごろの韓愈の文章「清河郡公房公墓碣銘」にある「目濡耳染、不学以能(目に染み耳に濡れ、学ばずともできるようになる)」に基づく。日々見聞きするものに深くなじみ、自然に能力や考え方が身につく意から、後に「耳濡目染」の形で定着した。撰述の正確な年は不詳。
備考
主に、家庭・学校・職場などで日々見聞きするうち、無意識に影響を受ける文脈で使う。「濡」「染」は深くなじむことの比喩であり、影響は必ずしも肯定的なものに限らない。
誤用・混同注意
- 単に「多くを見聞きする」という意味ではなく、見聞きしたものから自然に感化される意味である。
- 「耳需目染」などと書くのは誤りで、「濡」を用いる。
- 原典では「目濡耳染」という語順が用いられているが、日本語の四字熟語としては通常「耳濡目染」とする。
例文
- 職人の父の仕事を幼いころから耳濡目染し、彼も自然に道具の扱いを覚えた。
- 老舗の店で先輩たちの接客を耳濡目染するうちに、言葉遣いが洗練されていった。
- 家庭で交わされる会話を耳濡目染して、子どもは他者を尊重する姿勢を身につける。
分類
類義語
- 潜移黙化
- 薫陶
- 感化
- 見聞習知