緑林好漢
読み方:りょくりんこうかん
意味
山野を根城にする盗賊・無頼の者でありながら、義理や侠気を重んじ、弱い者を助けるような豪傑をいう。単なる犯罪者ではなく、社会の不正や権力に抗う義侠的な人物として、肯定的・文学的に表す語。
由来
「緑林」は、王莽が建てた新の時代の17~23年ごろ、中国・荊州の緑林山に集まって挙兵した王匡・王鳳らの一団(緑林軍)に由来する。のちに「緑林」は山賊・盗賊の世界を指すようになった。「好漢」は勇気と義侠心のある立派な男の意で、明代(14~17世紀)の中国小説『水滸伝』などで、義侠的な盗賊・豪傑を指す表現として広まった。
備考
現代の日常会話ではあまり用いず、歴史小説・時代劇・武侠物などで見られる文学的な語。犯罪行為そのものを肯定する語ではなく、義侠心を備えた人物という評価を含む。
補足
- 「緑林」を単に「緑の森」の意味と解するのは不正確で、緑林山およびそこに集まった反乱者・盗賊集団に由来する。
- 「好漢」は単に「好みの男性」ではなく、勇気・義侠心のある立派な男をいう。
例文
- その盗賊は奪った金を貧しい人々に分け与え、村では緑林好漢として語り継がれた。
- この小説には、役人の横暴に立ち向かう緑林好漢たちが登場する。
- 彼らを単なる無法者と見る者もいるが、義理を重んじる緑林好漢だと評する者もいた。
分類
類義語
- 義賊
- 侠客
- 任侠の士
- 緑林豪傑
対義語
- 悪漢
- 卑怯者