移船就岸
読み方:いせん しゅうがん
意味
時勢や周囲の状況の変化に合わせて、従来の方法・方針を改め、適切な手段を選ぶこと。船を岸に着けるために位置を移すように、目的を果たすためには状況に応じて柔軟に対応するべきだという意でいう。
由来
中国禅宗の語で、「船を移して岸に就く(岸へ着ける)」という字義に基づく。禅の公案・語録を集めた『碧巌録』に見られる禅語とされる。『碧巌録』は宋代、12世紀前半ごろに成立した。船を岸に寄せる動作になぞらえ、機会や相手、状況に応じて方法を変える意となった。
備考
主に文章語・教訓的な表現として用いる。「信念を安易に変える」という否定的な意味ではなく、目的達成のために状況へ柔軟に適応するという意味合いが中心である。
誤用・混同注意
- 「移船着岸」としない。四字熟語としては「移船就岸」が一般的である。
- 単に「船を岸へ移す」という物理的な意味だけでなく、状況に応じて方法を変える比喩として用いる。
例文
- 市場環境が変わった以上、従来の販売方法に固執せず、移船就岸の判断でオンライン事業を強化すべきだ。
- 交渉相手の反応を見ながら提案内容を調整する彼の姿勢は、まさに移船就岸といえる。
- 計画どおりに進まないときは、移船就岸の心構えで手段を見直すことが重要だ。
分類
類義語
- 臨機応変
- 随機応変
- 因機説法