神仏混交
読み方:しんぶつ こんこう
意味
神道の神と仏教の仏・菩薩に関する信仰や儀礼、思想などが、区別されずに入り交じっていること。日本では、神を仏の仮の姿とみなす本地垂迹説などを背景に、神社と寺院の結び付きとして長く見られた。
由来
特定の中国古典に出典をもつ故事成語ではなく、日本における神道と仏教の習合状態を表す歴史・宗教用語である。仏教が日本へ伝来した6世紀後半以降、奈良時代から平安時代にかけて神と仏を結び付ける信仰が発達した。語としての正確な成立時期は不明だが、こうした日本宗教史上の現象を「神仏混交」と呼ぶ。
備考
「神仏習合」とほぼ同義で用いられる。神仏混交は神道と仏教が入り交じった状態に重点があり、神仏習合は両者を調和・融合させる思想や信仰の側面を強調することがある。
別表記
- 神仏混淆
補足
- 「神仏混淆」は誤字ではなく、「神仏混交」と同じ意味で用いられる字義上の異表記である。
- 「神仏分離」と「廃仏毀釈」を同義とするのは不正確。神仏分離は神道と仏教を分ける政策・方針で、廃仏毀釈は仏教を排斥・破壊する運動を指す。
例文
- 明治初年の神仏分離令以前、多くの神社では神仏混交の信仰形態が見られた。
- この山の参道には鳥居と仏塔が残り、神仏混交の歴史を今に伝えている。
- 地域の祭礼を調べると、神仏混交によって生まれた独特の儀礼が確認できる。