祖師西来
読み方:そし せいらい
意味
禅宗の祖とされる達磨大師が、インドから中国へ来たことをいう。特に禅問答では、「祖師がはるばる中国へ来た真意」、すなわち言葉や理屈では捉えきれない禅の根本の教え・悟りの本質を指す。単に達磨の渡来という歴史的事実をいう場合にも用いる。
由来
「祖師」は禅宗の初祖とされる達磨大師、「西来」はインドから中国へ来たことをいう。禅では達磨が中国へ来た真意を問う「如何なるか是れ祖師西来の意」という問いが公案として重視された。唐代の禅僧・趙州従諗に僧がこの問いを発し、趙州が「庭前の柏樹子」と答えた問答が著名で、『趙州録』や宋代の公案集『無門関』第三十七則に収められている。
備考
日常会話で使う四字熟語ではなく、主に禅宗・仏教思想・禅問答の文脈で用いる。「祖師西来意」の形で現れることも多い。ここでの「祖師」は通常、達磨大師を指す。
別表記
- 祖師西來
誤用・混同注意
- 「祖師西来」は一般に達磨大師の中国渡来とその真意を指し、歴代の祖師が西方から来たという意味ではない。
- 「祖師西来意」は関連する五字の表現であり、「意」を含めるかどうかで表記が異なる。
例文
- 禅問答における「祖師西来の意」とは、達磨が中国へ来た真意、すなわち禅の根本を問う問いである。
- 老師は庭前の木を指し示して、祖師西来を言葉で説明しようとする弟子を戒めた。
- この公案は、祖師西来という問いに対して概念的な答えを求めない禅の姿勢を示している。
分類
類義語
- 達磨西来
- 西来祖意
- 祖師西来意
- 禅旨