盧生之夢
読み方:ろせい の ゆめ
意味
人の世の栄華や富貴、出世などが、夢から覚めれば消える夢のように、はかなく実体のないものであること。長い年月にわたる成功や繁栄と思われたものも、きわめて短い時間の出来事にすぎないという、人生の無常をたとえる。
由来
中国・唐代(8世紀ごろ)の沈既済(しんきせい)による伝奇小説「枕中記」に基づく。盧生が邯鄲で道士・呂翁から借りた枕で眠り、栄達して約50年を過ごす夢を見るが、目覚めると黄粱(粟)の飯さえまだ炊き上がっていなかったという故事からいう。
備考
「邯鄲の夢」「黄粱の夢」とほぼ同じ故事を指す。単に奇妙な夢の意味ではなく、富貴・栄達や人生のはかなさを述べる文脈で用いる。現代では「盧生の夢」と仮名書きされることも多い。
別表記
- 盧生の夢
補足
- 単なる「眠って見る夢」の意味で使うのは不適切で、人生の栄華・成功のはかなさをたとえる語である。
- 「盧生の夢」は「邯鄲の夢」「黄粱の夢」と同系統の故事であり、別の意味の語ではない。
例文
- 若くして得た地位や名声も、振り返れば盧生之夢のようにはかないものだった。
- 会社の盛衰を目の当たりにして、どれほどの栄華も盧生之夢にすぎないと感じた。
- 彼は盧生之夢という言葉を引き、成功だけに執着しない生き方を選んだ。