生殺与奪
読み方:せいさつ よだつ
意味
他人を生かすか殺すか、何かを与えるか奪うかまでを自由に決められるほどの、絶対的な支配権・権力をいう。特に、他人の運命や立場を一方的に左右できる強大な権限について用いる。
由来
中国の古い政治思想・統治思想に由来する語で、君主が臣下や人民に対し、生かす・殺す、与える・奪うという究極的な権能を持つことを表した。「与」は「予」とも書き、原形には「生殺予奪」もある。特定の文献における初出や厳密な成立年は確定しにくいが、少なくとも先秦から漢代ごろ(紀元前3世紀〜紀元後数世紀)の中国の政治語彙を背景とする。
備考
「生殺与奪の権を握る」の形で用いることが多い。日常的な小さな権限には大げさで、独裁・圧政・過度な権力集中を批判的に述べる文脈に適する。
別表記
- 生殺予奪
補足
- 単に「殺す権限」という意味ではなく、生かす・殺す・与える・奪うことまで含む全面的な支配権をいう。
- 「生殺与奪」は権力そのものを表す語であり、慣用的には「生殺与奪の権を握る」として用いる。
例文
- 独裁者は、国民の生殺与奪の権を握っていた。
- 人事権と予算権が一人に集中すれば、その人物が組織内の生殺与奪を握ることになりかねない。
- 植民地支配下では、総督が住民の生殺与奪を事実上掌握していた。
分類
類義語
- 生殺の権
- 生殺の大権
- 絶対権力
- 専権
対義語
- 自主独立
- 自由自治
- 自己決定権