玉石倶焚
読み方
ぎょくせき ぐふん
意味
美しい玉も普通の石も、火事になれば区別なくともに焼けてしまう意から、善人と悪人、有用なものと無用なものが区別されず、同じ災難や処罰によって滅びることをいう。無差別な被害・処分を批判的に表す場合に用いる。
由来
中国の古典『書経(尚書)』の「胤征」にある「火炎崑岡、玉石倶焚(火が崑岡に燃え広がれば、玉も石もともに焼ける)」に基づく。崑岡は玉を産する山とされ、玉と石がともに焼失する様子を、善悪・価値の別なく害を受けるたとえにしたもの。「胤征」の成立時期は確定しておらず、現行の古文尚書の篇としては東晋時代(4世紀ごろ)の成立・偽作説が有力である。
備考
「倶」は「ともに」の意。「玉石混淆」は良いものと悪いものが入り混じること、「玉石倶焚」はそれらが区別なくともに滅びることを指し、意味が異なる。
例文
- 戦争が長引けば、罪のない市民まで被害を受ける玉石倶焚の事態となる。
- 不正の調査で部署全体を解散させるのは、真面目な社員まで失う玉石倶焚になりかねない。
- 過度に厳しい規制は、悪質な業者だけでなく優良な事業者も締め出す玉石倶焚を招く。