狼子野心
読み方
ろうし やしん
意味
狼の子が生まれつき野獣のような心をもつことから、凶暴で残忍な人や、恩を忘れて悪事・反逆を企てる人の心をいう。表面上は従順に見えても、内には悪意やたくらみを秘め、性質が容易には改まらないという強い非難を含む。
由来
中国の歴史書・古典である春秋左氏伝の「宣公四年」(紀元前605年の記事)に見えることわざに由来する。「狼の子には野性の心があり、飼いならすことはできない」という趣旨から、狼のように凶悪な本性をもつ者をたとえる語となった。
分類・構成
備考
「野心」は現代語の「向上心・大志」という比較的中立的な意味ではなく、「野獣のような悪い本性」を指す。相手を非常に強く非難する語なので、日常会話で人に直接用いる際は注意が必要。
誤用・混同注意
- 「野心」を単に出世欲や大きな志の意味だと解釈するのは不正確で、この語では凶悪で改まりにくい本性をいう。
- 「浪子野心」と書くのは誤り。正しくは、狼の子を表す「狼子野心」。
例文
- 彼は恩人を裏切って組織を乗っ取ろうとしており、狼子野心をあらわにした。
- 表面上の謝罪だけで彼を信用するのは危険だ。彼には狼子野心が潜んでいるかもしれない。
- 史書では、反乱を起こしたその武将を狼子野心の者として厳しく記している。
類義語
- 狼心狗肺
- 獣心人面
- 残忍酷薄
- 野心勃勃