狡兎三窟
読み方:こうと さんくつ
意味
ずる賢い兎は、敵に捕らえられないよう三つの巣穴を用意しているという意味。そこから、危険や失敗に備え、逃げ道・代替案・手段を複数用意しておくことのたとえ。また、利口な者が身を守るために周到な策を巡らせることもいう。
由来
中国の戦国時代(紀元前5~3世紀ごろ)の策士・馮諼にまつわる故事に基づく。『戦国策』斉策に、馮諼が斉の孟嘗君に対し、「狡兎には三つの穴があり、ようやく死を免れる」と説いた話がある。孟嘗君の失脚に備え、馮諼が複数の保全策を講じたことから、あらかじめ逃げ道や備えを多く設ける意味になった。
備考
主に、危機管理や処世術として複数の選択肢を確保する場面で使う。「狡」は悪賢さを表すため、相手の打算的な振る舞いを批判的にいう場合もある。
別表記
- 狡兔三窟
補足
- 「巧兎三窟」と書くのは誤り。正しくは「狡兎三窟」。
- 「狡兎三穴」は定着した四字熟語ではなく、通常は「狡兎三窟」を用いる。
例文
- 事業が不振になった場合に備え、販路を複数確保するのは狡兎三窟の考え方だ。
- 彼は一社だけに依存せず、いくつもの取引先を持つ狡兎三窟の戦略を取っている。
- 災害時に備えて避難経路と連絡手段を複数用意することは、まさに狡兎三窟である。