牛驥同皁
読み方:ぎゅうき どうそう
意味
牛と、一日に千里を走るほどの名馬である驥(き)を、同じ飼い葉桶で飼う意から、能力・才能・身分などに大きな差がある者を区別せず、同等に扱うこと。特に、優れた人材を凡庸な者と同列に置いて、その価値を認めないことを批判的にいう。
由来
中国・前漢、紀元前2世紀ごろの司馬遷『史記』「魯仲連鄒陽列伝」に見える鄒陽の上書に基づく。才能ある在野の士を正当に評価せず、「牛と駿馬を同じ皁(かいばおけ)に置く」ように扱う不当さを述べた語である。「驥」は駿馬、「皁」は家畜の飼い葉桶をいう。
備考
現代では、人材や作品などの価値を見分けずに扱うことへの批判として用いる。「一視同仁」は公平に扱うという肯定的な意味でも使うため、本語とはニュアンスが異なる。
別表記
- 牛驥同皂
誤用・混同注意
- 「牛馬同皁」とするのは誤り。能力差を表す「驥(すぐれた馬)」を用いる。
- 「牛驥同槽」と書くのは一般的な表記ではない。定着した表記は「牛驥同皁」または「牛驥同皂」である。
例文
- 実績や専門性を顧みず全員を同じ職務に就けるのは、牛驥同皁の人事だ。
- 審査員が作品の出来を見ずに一律の評価を下したため、牛驥同皁だとの批判が出た。
- 熟練者と未経験者をまったく同じ基準で扱う制度を、彼は牛驥同皁だと嘆いた。
分類
類義語
- 薫蕕同器
- 玉石混淆