無明長夜
読み方:むみょう ちょうや
意味
仏の教えや真理を知らないために、迷いや煩悩の中に長くいる状態を、光のない長い夜にたとえた語。「無明」は真理に暗いこと、「長夜」は長く続く暗い夜をいう。転じて、物事の道理が分からず迷い続ける状態にも用いる。
由来
仏教語。中国訳仏典の大般涅槃経に見られる表現で、真理を知らない「無明」の状態を、終わりの見えない暗い夜にたとえたものとされる。大般涅槃経の代表的な漢訳は北涼時代、5世紀前半(421年頃以降)に成立した。
備考
主に仏教・思想・宗教的な文脈で用いる硬い語。日常会話ではまれで、単に「暗くて長い夜」や「眠れない夜」という意味では使わない。しばしば「無明長夜を照らす」のように用いる。
補足
- 「無名長夜」と書くのは誤り。「無明」は真理に暗いことを表す。
- 「むみょうながよる」と読まず、通常は「むみょうちょうや」と読む。
- 単なる長い夜・不眠の夜の意味で使うのは誤り。
例文
- 仏法は、人々を無明長夜から救う灯火であると説かれる。
- 師は、欲望や怒りに支配されていた過去を無明長夜にたとえた。
- 学びと省察を重ね、無明長夜から目覚めようと努めた。
分類
類義語
- 無明暗夜
- 迷妄
- 五里霧中
対義語
- 開悟
- 覚醒