烏焉魯魚
読み方
うえんろぎょ
意味
文字の形がよく似ているために、書き写す際に字を誤ること、またその誤字をいう。特に「烏」と「焉」、「魯」と「魚」のように、字形の近い漢字を取り違えることを指す。転じて、文書・記録などの伝写上の誤り一般にも用いる。
由来
中国の道教思想家・葛洪(かっこう、283年頃~343年頃)の著書『抱朴子(ほうぼくし)』内篇「遐覧(からん)」にある、書写を重ねると「魚」が「魯」に、「虚」が「虎」になるという趣旨のことばに由来するとされる。「烏」と「焉」、「魯」と「魚」がそれぞれ字形の似た漢字であることから、誤写・誤字を表す語となった。
備考
日常会話ではあまり使われず、古典文学・文献学・校正などの文脈で見られる語である。「魯魚亥豕(ろぎょがいし)」も、字形の類似による誤写をいう類義の四字熟語。
例文
- 古写本を照合すると、烏焉魯魚と見られる箇所がいくつか発見された。
- 人名や地名の確認を怠ると、烏焉魯魚の誤りが重大な事実誤認につながる。
- この異同は著者の意図ではなく、写本を作る過程で生じた烏焉魯魚だろう。
類義語
- 誤字脱字
- 誤写
- 伝写の誤り
- 魚魯の誤り
- 魯魚亥豕
対義語
- 正確無誤
- 一字不錯
- 厳密正確