満城風雨
読み方:まんじょう ふうう
意味
町じゅうに風雨が満ちること。転じて、ある事件・うわさ・不祥事などをきっかけに、町中や世間が大いに騒がしくなり、動揺や混乱が広がることをいう。
由来
宋代の僧・恵洪(えこう)が著した随筆集「冷斎夜話」(12世紀ごろ)に見える故事に由来する。北宋の詩人・潘大臨が、重陽の節句を前にした秋の情景を詠もうとして「満城風雨近重陽(城に風雨が満ち、重陽が近い)」という句を作ったとされる。もとは秋の風雨の描写で、のちに世間が騒然となる意味でも用いられるようになった。
備考
本来は秋の風雨が城下に満ちる情景を表す語。現代日本語では、事件やうわさによって世間が騒然とするという比喩的な用法が中心である。読みの「城」は「じょう」。
誤用・混同注意
- 「満場風雨」と書くのは誤り(正しくは「満城風雨」)。
- 単に「雨風が強い天候」を指す語と限定して理解するのは不十分で、世間の騒ぎを表す比喩でも用いられる。
例文
- 新工場の撤退報道は、その地方都市を満城風雨の騒ぎにした。
- 人気俳優の不祥事が明るみに出ると、芸能界は満城風雨となった。
- 真偽不明の投稿だけで社会が満城風雨になるのは、望ましいことではない。
分類
類義語
- 物議騒然
- 喧喧囂囂
- 人口膾炙