温恭淑慎
読み方:おんきょう しゅくしん
意味
温和で礼儀正しく、しとやかで慎み深いこと。「温」は穏やか、「恭」はうやうやしい、「淑」は品行がよい、「慎」は軽率でなく注意深い意を表す。特に、女性に求められる伝統的な徳や、女性の上品で控えめな人柄をほめる語として用いられる。
由来
中国最古の詩歌集『詩経』に見える表現を背景とする。『詩経』邶風「燕燕」の「終温且恵、淑慎其身(ついに温にしてかつ恵みあり、その身を淑慎にす)」などに、「温」「淑慎」の語が見える。『詩経』はおおむね紀元前11世紀から紀元前6世紀ごろに成立した詩を収め、後世、それらの徳目を組み合わせて「温恭淑慎」という四字熟語として用いられた。
備考
現代では日常会話より、人物評・伝記・祝辞などの改まった文章で使われる。伝統的に女性の徳を表す語であり、性別役割を前提とする響きがあるため、相手への使用には文脈への配慮が必要。
例文
- 祖母は温恭淑慎な人柄で、近所の人々から深く敬われていた。
- 彼女の温恭淑慎な立ち居振る舞いは、茶会の静かな雰囲気によく調和していた。
- 伝記では、主人公の母を温恭淑慎で家庭を支えた女性として描いている。
分類
類義語
対義語
- 粗暴無礼
- 放縦軽率
- 傲岸不遜