温良恭倹
読み方:おんりょう きょうけん
意味
人柄が穏やかで優しく、礼儀正しく、生活ぶりも質素であること。「温」は温和、「良」は善良、「恭」はうやうやしさ、「倹」はつつましさを表す。儒教で重んじられる理想的な人格・徳目をいう。
由来
中国の儒教経典「論語」学而篇にある、孔子を評した「夫子温、良、恭、倹、譲以得之(夫子は温・良・恭・倹・譲をもってこれを得たり)」に基づく。原文は「譲」を加えた五つの徳目である。孔子は春秋時代の人物(前551〜前479年)で、「論語」はその後、戦国時代頃までに編纂されたとされる。
備考
現在の日常会話ではあまり多用されず、人物評・道徳教育・儒教思想を論じる文脈で用いられる。原典の「温良恭倹譲」は五字で、「譲」にはへりくだり、譲り合う意がある。
補足
- 「温良恭謙」と書くのは誤り。「倹」は質素・節約、「謙」はへりくだることを表す別の字である。
- 原典は「温良恭倹譲」という五字の表現であり、「譲」が加わる。
例文
- 祖父は温良恭倹な人柄で、近所の人々から深く信頼されていた。
- 彼は温良恭倹を旨として、地位を得てもぜいたくな暮らしに流されなかった。
- 指導者には、温良恭倹の精神を備え、他者を尊重する姿勢が求められる。
分類
類義語
- 温厚篤実
- 謙虚謹慎
対義語
- 傲慢不遜
- 奢侈放縦