洒掃進退
読み方:さいそう しんたい
意味
水をまいて掃除をすることと、進んだり退いたりする際の身のこなしをいう。そこから、掃除・応対・立ち居振る舞いなどに表れる、日常生活の基本的な礼儀作法やしつけを意味する。
由来
中国・南宋の朱熹が編んだ儒学の初等教本『小学』(1187年頃成立)にある「洒掃応対進退之節」に基づく。「洒掃」は水をまき掃き清めること、「応対進退」は人への受け答えや進み退く際の作法を指す。子どもがまず身につけるべき基礎的な礼法として説かれた。
備考
現代では日常会話での使用頻度は高くなく、教育方針、礼法、武道・茶道などの文脈で用いられやすい語である。「進退」はここでは去就ではなく、立ち居振る舞いの意。
別表記
- 灑掃進退
誤用・混同注意
- 「酒掃進退」とは書かない。正しくは「洒掃進退」。
- 「進退」を就職・退職などの去就だけの意味と捉えるのは不適切で、ここでは進み退く際の礼法・所作をいう。
例文
- 新入生には、学力だけでなく洒掃進退を身につけるよう指導している。
- 茶道の稽古では、洒掃進退に表れる日常の所作も大切にされる。
- 古い教育では、読書や学問に先立って洒掃進退を教えることが重んじられた。
分類
類義語
対義語
- 無作法
- 不作法
- 無礼