求不得苦
読み方:ぐふとく く
意味
仏教でいう八苦の一つ。自分が強く求めたり望んだりするものを得られないために生じる苦しみをいう。金銭や地位などに限らず、健康、愛情、希望する結果など、執着する対象がかなわない苦悩を広く指す。
由来
仏教の「八苦」の一つとして伝わる語である。古代インド仏教の苦に関する教説が中国で漢訳され、「求めても得られない苦しみ」を「求不得苦」と表した。『大般涅槃経』などに八苦の説が見られ、中国語訳はおおむね5世紀ごろに成立した。日本には仏教伝来後、6世紀以降に教義語として受容された。
備考
「生・老・病・死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦」から成る八苦の一つ。日常会話ではまれで、仏教・思想・文章語として用いられる。単なる失敗ではなく、欲望や執着に伴う苦をいう。
例文
- 第一志望の進路に進めなかったとき、彼は求不得苦を味わった。
- 欲しい物を手に入れても、次々と別の物を求めれば、求不得苦から逃れにくい。
- 仏教では、願いがかなわないことによる苦しみを求不得苦として説く。
分類
類義語
- 欲求不満
- 不如意
- 願望不成就
対義語
- 願望成就
- 所願成就