有口無心
読み方
ゆうこう むしん
意味
口では何かを言っていても、そこに本心や深い考えが伴っていないこと。心にもないことを口にしたり、悪意はなくても軽率な発言をしたりすることをいう。文脈によっては、言葉だけで誠意が感じられないという批判的な意味でも用いる。
由来
「口は有るが、心は無い」という対照を漢文調に縮めた表現である。中国語にも同形の成句があり、心にもない言葉や、悪意のない軽口を表す。特定の古典に初出を定めることは難しく、成立した正確な年代・時代は未詳である。日本語では四字熟語として用いられている。
分類・構成
備考
「無心」は、この語では禅語の「無我・無欲」や、金品をねだる意味ではない。本心・思慮がないという意味である。悪意のない失言にも、誠意のない口先だけの言葉にも用いられる。
誤用・混同注意
- 「有口無行」と混同しない。有口無行は「口では言うが実行しないこと」、有口無心は「心にもないことや、考えのない軽口を言うこと」をいう。
例文
- 彼は悪意があったわけではなく、有口無心で余計な一言を口にしてしまった。
- 相手を傷つける発言を、有口無心だったとだけ言って済ませるべきではない。
- 謝罪が有口無心に聞こえないよう、何を反省しているのかを具体的に伝えた。
類義語
- 口先だけ
- 軽口
- 不用意な発言
対義語
- 誠心誠意
- 表裏一致