旧瓶新酒
読み方
きゅうへい しんしゅ
意味
古い形式・制度・表現方法などをそのまま用いながら、そこに新しい思想・内容を盛り込むこと。外見や枠組みは古くても、中身には新しさや現代性があることをいう。文学・芸術のほか、商品企画や組織改革についても用いられる。
由来
「古い瓶に新しい酒を入れる」という比喩から成る語である。背景には、1世紀ごろに成立した『新約聖書』の「新しいぶどう酒を古い革袋に入れてはならない」というたとえ(マタイによる福音書9章17節など)がある。ただし聖書では新旧の器は相容れないことが主題であり、「旧瓶新酒」はそこから派生して、古い形式に新しい内容を盛るという意味で近代以降に定着した表現である。正確な成立時期・提唱者は不明。
分類・構成
備考
文学・芸術・企画などで、従来の形式を生かしながら内容を刷新する場合に用いる。「新瓶旧酒」とすると、外見だけ新しく中身が古いという反対方向の意味になる。
誤用・混同注意
- 「新瓶旧酒」と取り違えると、外見は新しいが内容は古いというほぼ反対の意味になる。
- 聖書の原話は「新しい酒を古い革袋に入れてはならない」という趣旨であり、「旧瓶新酒」と完全に同じ主張ではない。
例文
- この小説は古典的な語り口で現代のAI社会を描いた、旧瓶新酒の作品だ。
- 老舗企業は伝統的な店構えを残しつつオンライン注文を導入し、旧瓶新酒の改革を進めた。
- 能の舞台形式で新作劇を上演する試みは、まさに旧瓶新酒といえる。
類義語
対義語
- 新瓶旧酒