既成事実
読み方:きせい じじつ
意味
すでに起こったり成立したりして、もはや否定・変更することが難しい事実や状態をいう。特に、正式な合意や手続きが十分でないまま、ある計画・方針などが実行され、既に決まったことのようになっている場合に用いる。
由来
中国古典の故事に直接由来する成語ではない。「既成(すでにできあがっていること)」と「事実」を組み合わせた近代以降の漢語表現である。成立した正確な年や初出資料は不明だが、政治・外交の分野で、フランス語の fait accompli(既に成し遂げられた事実)に対応する語としても用いられ、広く定着した。
備考
「既成事実化する」の形でよく使う。手続きや合意を経ずに物事を進めるという批判的な含みを伴うことが多いが、単に変更しにくい現状を指す場合もある。
別表記
- 既成事實
補足
- 「既製事実」と書くのは誤り。「既製」は『あらかじめ作ってあること』の意であり、「既成事実」には用いない。
- 「きじょうじじつ」ではなく、読みは「きせいじじつ」。
例文
- 会社は関係部署への十分な説明がないまま、組織再編の計画を既成事実化した。
- 会議で正式に承認されていない案を、既成事実として扱うべきではない。
- 新しい施設の建設が進めば、その地域への移転は既成事実になるだろう。
分類
類義語
- 既定事実
- 確定事実
- 動かしがたい事実
対義語
- 未確定事項
- 未成立
- 未定