敬而遠之
読み方
けいじえんし
意味
表面上は敬意を示しながら、実際には親しく関わらず、一定の距離を置くこと。もとは鬼神など、人知を超えたものを敬いつつも近づきすぎないという意味であったが、現在は苦手な人・扱いにくい人・厄介な事柄などを、あからさまに拒絶せず避ける意味で使われる。
由来
中国の儒教経典『論語』の「雍也(ようや)」篇にある孔子の言葉「鬼神を敬してこれを遠ざく」に由来する。孔子(紀元前551年頃~紀元前479年)は、鬼神を軽んじず敬う一方で、過度に頼ったり近づいたりせず、人として果たすべき務めを重視すべきだと説いた。『論語』は孔子の死後、紀元前4~3世紀頃に弟子たちによって編纂されたとされる。
備考
「敬して遠ざける」と訓読することもある。現代では人物に対して使われることが多く、敬意を含む場合もあるが、「関わりたくないため距離を置く」という消極的・やや批判的な響きになることもある。
例文
- 彼は仕事ができる反面、他人に厳しすぎるため、同僚たちは敬而遠之の態度を取っている。
- その問題には専門的な知識が必要なので、私は敬而遠之して安易に意見を述べないようにしている。
- 地域の有力者ではあるが、気難しい人物でもあるため、皆から敬而遠之されがちだ。
類義語
- 敬遠
- 距離を置く
- 近寄りがたいものとして避ける
対義語
- 親密無間
- 打ち解ける
- 親交を深める