放虎帰山
読み方
ほうこきざん
意味
害を及ぼす力のある人物・敵・問題を十分に処置せず放してしまい、後で大きな災いを招くことのたとえ。虎を山へ帰せば再び人を襲うおそれがある、という意味からいう。
由来
中国の故事・兵法的な比喩に由来する語で、「虎を放して山に帰す」という文字どおりの情景を、危険な相手を逃して後患を残すことにたとえたもの。正確な初出は定説が明確でないが、遅くとも明代(14~17世紀)の中国の通俗文学・故事表現の中で用いられ、日本にも漢文・漢籍を通じて伝わった。
備考
主に、敵・犯罪者・害のある人物や問題を処置せずに放置・解放することへの警戒を表す。日常会話より文章語・評論語で用いられることが多い。相手を非難する強い響きがあるため、使用場面に配慮する。
例文
- 証拠を十分に確保しないまま首謀者を釈放すれば、放虎帰山となって被害が再発するおそれがある。
- 不正の原因を放置して担当者だけを異動させるのは、組織にとって放虎帰山に等しい。
- 競争相手を必要以上に警戒して排除しようとする姿勢は、「放虎帰山」という語を誤って拡大解釈したものだ。
類義語
- 縦虎帰山
- 養虎遺患
- 後患無窮
対義語
- 除悪務尽
- 根絶やし