掣肘之痛
読み方:せいちゅう の いたみ
意味
「他人に行動を妨げられる苦痛」という意味に文字どおり解することはできますが、「掣肘之痛」は主要な日本語辞書で定着した四字熟語としては確認しにくい表現です。人の干渉によって自由に行動できないことは、通常「掣肘之患」や「掣肘の憂い」といいます。
由来
「掣肘」は、人の肘を引っ張って動きを妨げることから、他人の行動を妨害・干渉する意味になった語です。この由来となる説話は、戦国末から秦代、紀元前3世紀ごろに編まれた中国の『呂氏春秋』「具備」に見られます。ただし、「掣肘之痛」という四字の定着した成語としての成立時期・典拠は確認できません。
備考
「掣肘」自体は正しい語で、「同僚に掣肘される」のように用いる。「掣肘之痛」は「掣肘之患」などとの混同とみられる。
補足
- 「掣肘之痛」は定着した四字熟語ではない。一般には「掣肘之患」または「掣肘の憂い」を用いる。
- 「掣肘」を「制肘」と書くのは誤り。
例文
- 「掣肘之痛」という形は定着していないため、報告書では「掣肘之患」に改めた。
- 部門間の干渉で施策が進まない状況を「掣肘之痛」と表したが、一般的な言い回しではない。
- 古典的な表現を用いるなら、「掣肘之痛」ではなく「掣肘の憂いがある」とするほうが自然である。
分類
類義語
- 掣肘之患
- 掣肘の憂い
- 束縛
- 横槍