捨本逐末
読み方:しゃほん ちくまつ
意味
物事の根本・本質・重要な部分を捨てて、枝葉末節や目先の利益など、二次的なことばかりを追い求めること。もとは農業を本業とし、商工業などの末業にのみ走ることを戒めた語である。
由来
中国の歴史書『漢書』食貨志上にある「捨本逐末、賢者所非(本を捨てて末を逐うは、賢者の非とするところ)」に基づく。『漢書』は後漢の班固らにより1世紀後半から2世紀初頭(およそ1世紀末〜111年)に編纂された。本は農業など国家の基盤となる仕事、末は商工業などを指した。
備考
現代では農業・商業の区別に限らず、本質を顧みず些末な事柄や目先の利益を追う場合に用いる。批判的な響きが強い。
別表記
- 舎本逐末
誤用・混同注意
- 「本末転倒」と近いが、捨本逐末は特に「根本を捨てて枝末を追う」という行為に重点がある。
- 「舎本逐末」は辞書にも見られる表記であり、単純な誤字ではない。
例文
- 顧客の信頼を損なって短期的な売上だけを追う経営は、捨本逐末だ。
- 試験で点を取ることだけに偏り、内容を理解しようとしないのは捨本逐末になりかねない。
- 表面的な演出に予算を使いすぎ、安全対策を削るのは、まさに捨本逐末である。
分類
類義語
- 本末転倒
- 末節を追う
- 枝葉末節にとらわれる
対義語
- 本末をわきまえる
- 根本を重視する
- 重本抑末