抱朴含真
読み方
ほうぼく がんしん
意味
飾りや作為のない素朴な本性を保ち、純真で真実な心を内に持つこと。道家の思想に基づき、私欲や虚偽に染まらず、人間本来の自然なあり方を大切にする意を表す。
由来
「抱朴」は『老子』第十九章の「見素抱朴(素を見し朴を抱く)」に由来し、自然で飾り気のない本性を守る意をいう。「抱朴含真」という四字の形は、中国・東晋の詩人、陶淵明(365年頃~427年)の詩「勧農」に見られる。おおむね5世紀初頭の表現である。
分類・構成
備考
日常会話ではあまり用いない、漢文・思想的な響きの強い語。「朴」は、手を加えていない木材から転じて、飾り気のない素直さを表す。
誤用・混同注意
- 「抱朴子(ほうぼくし)」という書名・人物号と混同しない。
- 「真」を「じん」と読まず、通常は「ほうぼくがんしん」と読む。
- 「抱樸含真」は「朴」の異体字を用いた表記であり、現代表記では通常「抱朴含真」と書く。
例文
- 虚飾を好まない彼の生き方は、まさに抱朴含真と評するにふさわしい。
- 自然の中で暮らし、抱朴含真の心を失わないことを彼女は大切にしている。
- 作者は、権力や名声にとらわれない抱朴含真の人物像を作品に描いた。
類義語
- 見素抱朴
- 純真無垢
- 質実無華
対義語
- 巧言令色
- 矯揉造作
- 虚飾粉飾