懸河瀉水
読み方:けんが しゃすい
意味
話や議論が、滝から水が絶えず流れ落ちるように、よどみなく次々と出て尽きないこと。主に、人の非常に流暢で勢いのある弁舌・議論のしかたをたとえる。
由来
中国の南朝宋の劉義慶が5世紀前半(およそ430年ごろ)に編んだ『世説新語』の「賞誉」に由来する。西晋の学者・郭象(字は子玄)の議論を、「懸河瀉水、注而不竭(懸けたる河が水を注ぎ、尽きないようだ)」と評した故事から生まれた。「懸河」は滝、「瀉水」は水をそそぎ流す意である。
備考
主に「懸河瀉水の弁舌」「懸河瀉水のごとく語る」の形で用いる。単なる早口ではなく、話や議論が豊かで尽きず、よどみないことを表す。
別表記
- 懸河寫水
誤用・混同注意
- 「懸河寫水」と書くのは旧字体を用いた表記であり、現代表記では通常「懸河瀉水」とする。
- 単に水が激しく流れる自然現象を指す語ではなく、主に弁舌や議論の流暢さをたとえる。
例文
- 彼は質問を受けると、懸河瀉水の勢いで新製品の構想を語り始めた。
- 討論会では、教授が懸河瀉水の弁舌で反対意見に答えた。
- 彼女の説明は懸河瀉水であったが、要点も明確で聞き手を飽きさせなかった。
分類
類義語
- 立板に水
- 滔々不絶
- 能弁
- 流暢自在
対義語
- 沈黙寡言
- 口下手
- 言葉に詰まる