懸崖勒馬
読み方:けんがい ろくば
意味
切り立った崖の上で、進もうとする馬の手綱を引いて止めること。そこから、悪事・過失・危険な行動などを続ければ取り返しのつかない結果になる寸前に、思いとどまって改めることをいう。
由来
元代(13~14世紀)の中国の雑劇、鄭徳輝作とされる『智勇定斉』に見える「懸崖勒馬収韁晩(懸崖で馬を止めるには、手綱を締めるのが遅い)」という表現に由来するとされる。「懸崖」は切り立った崖、「勒馬」は馬の手綱を引き締めて止める意である。
備考
日常会話より文章語・教訓的な文脈で用いられる。「危険を避ける」だけでなく、誤りや悪事を反省して引き返すという倫理的な含みをもつ。
誤用・混同注意
- 「勒馬」を「落馬」と書くのは誤り。勒は手綱を引き締めて馬を止めることをいう。
- 単に崖から落ちそうな場面を表す語ではなく、過ちや危険な行為を寸前で思いとどまる比喩である。
例文
- 不正な投資話に深く関わる前に、彼は危険を悟って懸崖勒馬し、契約を撤回した。
- 友人の忠告によって、彼女は違法行為への加担を懸崖勒馬することができた。
- 問題が致命的になる前に懸崖勒馬する勇気が、組織の信頼を守る。
分類
類義語
- 改過遷善
- 迷途知返
- 回頭是岸