念仏往生
読み方:ねんぶつ おうじょう
意味
阿弥陀仏の名を唱える念仏を行い、その功徳や阿弥陀仏の本願によって、死後に極楽浄土へ生まれ変わること。特に浄土教・浄土宗系の中心的な教えをいう。単に念仏を唱えれば機械的に救われるという意味ではなく、宗派によって信心・本願との関係の捉え方に違いがある。
由来
浄土教の経典に基づく仏教語である。とくに中国で5世紀ごろに漢訳されたと伝わる観無量寿経には、阿弥陀仏を念じ、その名を称える者が極楽浄土に往生するという教えが説かれている。この思想は中国の浄土教で発展し、日本では平安時代以降に広まり、12世紀の法然が専修念仏を掲げたことで広く知られるようになった。
備考
「往生」は本来、死後に浄土へ生まれ変わるという仏教語である。現代語の「往生する(困り果てる)」とは意味が異なる。浄土宗・浄土真宗などでは、念仏と信心・阿弥陀仏の本願の関係に宗派ごとの解釈がある。
別表記
- 念佛往生
誤用・混同注意
- 「往生」を現代語の「困り果てる」の意味だけで解するのは誤り。ここでは阿弥陀仏の浄土に生まれ変わることをいう。
- 「念仏成仏」と混同されることがあるが、別の仏教語である。
例文
- 浄土宗では、阿弥陀仏の名を称える念仏往生の教えが重視されている。
- 法然は専修念仏を説き、念仏往生の道を多くの人々に示した。
- この絵巻には、念仏往生を願って日々念仏を唱える人々の姿が描かれている。
分類
類義語
- 称名往生
- 浄土往生
- 極楽往生