応病与薬
読み方
おうびょう よやく
意味
病状に合った薬を与えること。転じて、相手の性質・能力・事情や、時と場合に応じて、最も適切な方法・指導・処置を行うことをいう。教育、医療、行政、対人支援などで、一律ではない個別に応じた対応を表す。
由来
中国で漢訳された仏教経典『維摩経(ゆいまきょう)』に基づく語とされる。「病に応じて薬を与える」という医師の処置をたとえとして、仏が人々の素質や状態に応じて教えを説くことを表した。『維摩経』の代表的な漢訳は後秦の鳩摩羅什(くまらじゅう、5世紀初頭、406年頃)による。
備考
本来は仏教語で、現在は教育・指導・医療・福祉などで「個々に応じた適切な対応」の意味で用いる。日常会話ではやや硬く、文章語・講演語に向く。
例文
- 教師には、全員を同じ方法で教えるのではなく、応病与薬の姿勢で生徒の理解度に応じた指導をすることが求められる。
- 相談員は相談者の置かれた事情を丁寧に聞き取り、応病与薬の対応を心がけた。
- 制度改革では、地域ごとの課題が異なるため、応病与薬の支援策を用意する必要がある。
類義語
- 対機説法
- 因機説法
- 随機施教
- 臨機応変