屠竜之技
読み方:とりゅう の ぎ
意味
竜を殺すほどの高度な技術を身につけても、現実には竜など存在せず、その技を使う機会がないことから、非常に優れてはいるが実用性がなく役に立てにくい技術・学問・才能をいう。転じて、用途の乏しい過度に専門的な技能を指す。
由来
中国・戦国時代の思想書『荘子』「列禦寇」篇に見える故事。朱泙漫(しゅへいまん)が支離益(しりえき)に竜を殺す技を学び、千金の家産を費やして三年で習得したが、竜はいないため技を用いる場がなかった、という話に基づく。『荘子』の成立はおおむね紀元前3世紀ごろとされる。
備考
他人の能力を「役に立たない」と断じる響きがあるため、人物評価に直接用いる際は注意が必要である。学問・技術そのものを否定するより、活用の場がないことをいう場合が多い。
別表記
- 屠龍之技
- 屠竜の技
誤用・混同注意
- 「徒竜之技」と書くのは誤りで、「屠竜之技」が正しい。
- 「竜を殺せるほど実用的で優れた技」という意味ではなく、使う機会のない技能をいう。
例文
- その研究は理論としては見事だが、現場では使い道がなく、屠竜之技になりかねない。
- 最新のソフトだけを扱えても需要がなければ、屠竜之技と評されることがある。
- 彼の技能を屠竜之技に終わらせないため、活用できる仕事を探した。
分類
類義語
- 無用の長物
- 無用の学
- 百無一用
- 屠竜之術
対義語
- 実用的技能
- 即戦力