対症下薬
読み方
たいしょう かやく
意味
病気の症状に応じて、それを和らげるための薬を与えること。転じて、問題の根本原因を取り除くのではなく、その時々に現れている状況や症状に合わせて処置をすることをいう。文脈によっては、一時しのぎの対応という批判的な意味を帯びる。
由来
中国・南宋時代(12〜13世紀)の朱熹の語録を弟子たちが編集した『朱子語類』に見える語とされる。「病根を捉え、症状に応じて薬を下す」という趣旨で用いられた。中国語の「對症下藥」が日本語の四字熟語として定着したもの。
分類・構成
備考
医療では症状を軽減する適切な処置を指すが、社会問題や経営問題では「根本的な解決ではない一時的対応」という否定的な含みで使われることが多い。日常語では「対症療法」のほうが一般的。
誤用・混同注意
- 「対症療法」と同義に扱われることが多いが、対症下薬は本来「症状に応じて薬を与えること」を表す。
- 根本原因を解決する方法を指す語ではないため、「抜本的な対症下薬」のような表現は文脈上不自然になりやすい。
例文
- 医師は検査結果が出るまで、熱と痛みを抑える対症下薬を行った。
- 苦情が起こるたびに対症下薬を重ねるだけでは、組織の問題は解決しない。
- 今回の施策は対症下薬にとどめず、事故の原因そのものを見直す必要がある。
類義語
- 対症療法
- 症状療法
- 応病与薬
対義語
- 根本治療
- 抜本治療
- 根本解決