安養浄土
読み方:あんよう じょうど
意味
阿弥陀仏が住むとされる、苦しみや汚れのない理想の浄土をいう。一般に「極楽浄土」とほぼ同じ意味で用いられ、念仏を唱えた人が死後に往生する世界として、浄土教で重視される。
由来
仏教語。「安養」は、古代インド語のスカーヴァティー(Sukhāvatī、「幸福に満ちた所」の意)を漢訳した語で、阿弥陀仏の浄土を指す。中国で翻訳・成立した『無量寿経』などの浄土経典(2~5世紀頃に漢訳が成立)を基盤として広まり、日本では平安時代以降、浄土信仰の語として定着した。
備考
主に浄土教で用いられる宗教語で、「極楽浄土」とほぼ同義である。「安養」は単なる安楽な生活ではなく、阿弥陀仏の浄土を指す。日常会話では比較的専門的な語。
誤用・混同注意
- 「安養」を一般的な「安楽・養生」の意味と解し、阿弥陀仏の浄土を指す宗教語である点を見落とすことがある。
- 「安養浄土」は「極楽浄土」と同義だが、単に快適な場所をたとえる軽い表現として使うと宗教的な文脈を損なう場合がある。
例文
- 浄土宗では、阿弥陀仏を信じて念仏を唱える者は安養浄土に往生すると説く。
- 母は、亡き祖父が安養浄土で安らかに暮らしていることを願った。
- 寺の絵画には、蓮の花が咲く安養浄土の美しい情景が描かれている。
分類
類義語
- 極楽浄土
- 極楽世界
- 安養世界
- 西方浄土
対義語
- 穢土
- 娑婆世界