季札掛剣
読み方
きさつ かけん
意味
心の中で約束したことでも、相手が亡くなった後であっても違えずに守ること。転じて、信義を重んじ、いったん抱いた約束や誠意を最後まで貫くことをいう。
由来
春秋時代の呉の公子・季札の故事による。季札が使者として徐を通った際、徐君が季札の宝剣を欲しがっていることを察した。帰路に剣を贈ろうとしたところ徐君はすでに死去していたため、季札は当初から贈る心づもりであったとして、その墓の木に剣を掛けて去ったという。司馬遷が前1世紀ごろに編んだ史記の呉太伯世家に見える。
分類・構成
備考
故事成語として、特に「信義を守る」「心中の約束も違えない」という文脈で用いる。日常会話よりも、文章語・教訓的な表現で使われることが多い。
例文
- 彼は口約束にすぎないと言われても、季札掛剣の精神で必ず約束を果たした。
- 故人との誓いを守り続ける彼女の姿は、まさに季札掛剣といえる。
- 取引先との信頼を守るため、不利な状況でも契約を履行する姿勢には季札掛剣の信義がある。
類義語
- 一諾千金
- 尾生之信
- 信義不抜
対義語
- 背信棄義
- 言行不一致