奴顔婢膝
読み方:どがん ひしつ
意味
奴隷のようにへつらう顔つきで、女中のようにひざまずくこと。転じて、権力者や目上の人に対し、自分の信念や誇りを捨てて、みじめなほどへつらい従う態度をいう。
由来
中国・唐代中期の文学者、韓愈(768~824)の文章「送窮文」にある「奴顔婢膝、窮年累世」に基づく。本文は元和6年(811年)ごろの作とされ、「奴僕のような顔つき、下女のようにひざまずく姿」を表したことから、卑屈にへつらう態度の意味になった。
備考
主に、権力者などへ過度にへつらう人を批判的にいう、硬い文章語。単に礼儀正しいことや協調的であることを指す語ではなく、人格や信念を曲げるほどの卑屈さを含む。
誤用・混同注意
- 「奴顔婢質」は誤りで、正しくは「奴顔婢膝」。「膝」はひざを表す。
- 単なる敬意や謙虚さを表す語と誤解しない。過度に卑屈でへつらう態度を非難する語である。
例文
- 取引を得るためとはいえ、相手企業に奴顔婢膝の態度を取る必要はない。
- 彼は上司には奴顔婢膝だが、部下には高圧的だと批判されている。
- 権力者に奴顔婢膝するのではなく、根拠を示して堂々と意見を述べるべきだ。