天経地義
読み方
てんけい ちぎ
意味
天が定めた不変の道理と、地に備わる正しい秩序のこと。転じて、人が当然守るべき正しい道理・倫理をいう。「天経」は天の常道、「地義」は地の正しい筋道を表す。
由来
中国の歴史書・思想書『春秋左氏伝(左伝)』昭公二十五年にある「夫礼、天之経也、地之義也、民之行也(そもそも礼は、天の経であり、地の義であり、民の行いである)」に由来する。この年は紀元前517年に当たるが、『左伝』の成立時期自体は戦国時代頃とされる。本文の「天の経、地の義」が四字にまとめられて成立した。
備考
主に文章語として用いられる硬い表現で、日常会話ではあまり使われない。「当然の道理」という肯定的な意味だが、文脈によっては自明の正論を強く言い切る響きがある。
例文
- 人の命と尊厳を守ることは、社会における天経地義である。
- 約束を守り、他人を欺かないのは、古くから天経地義と考えられてきた。
- 彼は利益を優先するのではなく、公正を貫くことこそ天経地義だと主張した。
類義語
- 天理人道
- 天理人情
- 不易の道理
対義語
- 不義非道
- 無法無天
- 背理背徳