天理難容
読み方
てんり なんよう
意味
天の道理や人として守るべき正義から見て、到底許すことができないこと。きわめて残酷・不正な行為や、道徳的に許されない悪事を強く非難する際にいう。
由来
中国の元代(13~14世紀)の無名氏による雑劇『朱砂担』第四折に、「天理難容」の用例が見られるとされる。天の道理でさえ受け入れられず、許されないほどの悪事である、という意味から生じた故事的な表現である。
分類・構成
備考
文章語・硬い表現であり、重大な悪行を強く非難するときに用いる。「天理」は自然科学上の法則ではなく、道徳的な天の理・正義を指す。日常の小さな失敗には大げさになりやすい。
誤用・混同注意
- 「天理」を自然科学上の法則だけの意味に解するのは不適切。ここでは道徳的な天の理・正義をいう。
- 「天理不容」は中国語で見られる近い表現との混同であり、日本語の定着した四字熟語としては通常「天理難容」を用いる。
例文
- 弱い立場の人をだまして財産を奪う行為は、天理難容だ。
- 罪のない人々を巻き込んだその暴挙は、天理難容として強い非難を浴びた。
- 史料に記された残虐な仕打ちは、当時の人々にも天理難容の悪事と受け止められた。