天理良心
読み方:てんり りょうしん
意味
天が定めたと考えられる普遍的な道理と、人間が本来備える善悪を判断する心のこと。転じて、私利私欲に左右されない正義・倫理の基準をいう。多くは「天理良心に照らして」「天理良心に恥じない」の形で用いる。
由来
「天理」は、中国の儒教、特に宋代(11~13世紀)の朱子学で重視された、宇宙と人倫を貫く道理をいう語である。「良心」は『孟子』などに見られる、人が本来持つ善への心を表す語。この二語を結んだ「天理良心」は中国思想を背景にした表現だが、四字熟語としての正確な初出・成立時期は明確ではない。
備考
やや硬く、道徳的・非難的な文脈で用いられる。「天理」は自然科学上の法則ではなく、普遍的な道徳原理を指す。「天理人情」とは、人情・世情を含む別の表現である。
補足
- 「天理人情」と混同しない。「天理人情」は天の道理と人間の感情・世情をいう別表現。
例文
- その判断が天理良心に照らして正しいか、もう一度考えるべきだ。
- 彼は天理良心に恥じない仕事をすることを信条としている。
- 目先の利益のために天理良心を踏みにじるような行為は許されない。
分類
類義語
対義語
- 私利私欲
- 不義不道