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夢中説夢

読み方:むちゅう せつむ

意味

夢を見ている最中に、その夢の中でさらに夢について語ること。転じて、迷いの中にいる人が迷いを悟らないこと、または人生や世俗の栄華が夢のように実体がなく、はかないことをいう。仏教的な無常観・迷妄のたとえとして用いられる。

由来

仏典「大般涅槃経」に見える「夢中説夢」に基づく仏教語とされる。夢を見ている者が夢の中で夢を語っていても、それが夢だとは気づかない、という比喩から、人間が迷いの世界に執着し、その迷いを自覚できない状態を表した。原典はインドで成立し、漢訳「大般涅槃経」は5世紀前半(421年ごろ)に中国で訳出された。

備考

日常会話ではまれで、仏教・禅、無常観、哲学的な文章で用いられることが多い語。「夢中」は「熱中」の意味ではなく、「夢の中」の意。

誤用・混同注意

  • 「夢中」を「何かに熱中している最中」の意味に解するのは誤り。この語では「夢の中」を意味する。
  • 「無中説夢」と書くのは誤り。正しくは「夢中説夢」。

例文

  • 世の名誉や財産にのみ心を奪われる生き方は、仏教の教えでは夢中説夢にもたとえられる。
  • 失って初めて栄華のはかなさを知り、彼はこれまでの人生が夢中説夢だったと思った。
  • 禅師は、迷いを迷いと知らずに議論を重ねる弟子へ、夢中説夢ではいけないと諭した。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字