夏炉冬扇
読み方:かろ とうせん
意味
夏の炉と冬の扇のように、時節や場に合わないため、役に立たない物事のたとえ。物や知識・才能そのものに価値がないというよりも、用いる時機や場所を誤って有用性を発揮できない状態をいう。
由来
後漢の思想家・王充が1世紀頃に著した中国の古典『論衡』の「逢遇篇」に由来する。夏に炉を、冬に扇を差し出しても必要とされないことをたとえ、能力や意見も時機を得なければ受け入れられず役立たない、という趣旨から生まれた。
備考
物・計画・知識などが、時機や状況に合わず役立たないことに用いる。人そのものを指して使うと、能力を無価値と決めつけるように響く場合があるため注意が必要。
別表記
- 夏爐冬扇
補足
- 「役不足」(本人の能力に比べて役目が軽すぎること)と混同しない。夏炉冬扇は、時機や場に合わないため役立たないことをいう。
- 単に品質が悪い・価値がないという意味ではなく、用いる季節・状況が不適切であることが中心の意味である。
例文
- せっかく作った冬物の販促企画も、春になってからでは夏炉冬扇だ。
- 旧式の規格にしか対応しないその機器は、現在の現場では夏炉冬扇となっている。
- 豊富な専門知識であっても、必要とされる部署に生かされなければ夏炉冬扇に終わる。
分類
類義語
- 無用の長物
- 月夜の提灯
- 時期外れ
対義語
- 適材適所
- 時宜適切