声字実相
読み方:しょうじ じっそう
意味
真言密教の教えで、音声(声)と文字(字)は、仏の真理である実相をそのまま表している、または実相そのものであるとする考え。真言や梵字を唱えたり書いたりする行為には、仏の真理に触れる力があると捉える。
由来
平安時代初期の真言宗の僧・空海(774~835)が説いた密教思想に基づく語である。空海は弘仁8年(817)頃の成立とされる著作「声字実相義」で、声・字・実相の関係を論じ、音声や文字が法身仏の真理を表すことを説いた。
備考
一般的な日常会話で使う四字熟語というより、真言密教・仏教学で用いられる専門語である。「声字実相義」は、この思想を論じた空海の著作名。
誤用・混同注意
- 「声字実相義」は空海の著作名であり、「義」を含めると四字熟語ではなく五字の書名になる。
- 「声」を「生」、「字」を「時」などと書き誤らないよう注意する。
例文
- 空海の声字実相の思想は、真言を唱える修法の理論的な基盤となっている。
- 研究者は『声字実相義』を読み、声字実相が梵字観と深く結び付く概念であると解説した。
- この書は、文字を単なる記号ではなく真理を示すものとみる声字実相の立場を示している。