図窮匕見
読み方:ときゅう ひけん
意味
物事が進行して最後の段階に至ると、隠されていた企て・本心・真相が明らかになること。「図」が巻き終わると、その中に隠してあった「匕首(あいくち)」が現れた故事に基づく。多くは、悪事や策略などが露見する場面に用いる。
由来
中国・戦国時代末の紀元前227年ごろ、燕の荊軻(けいか)が秦王を暗殺しようとした故事による。荊軻は秦に献上する燕の督亢(とくこう)の地図の巻物の中に匕首(短剣)を隠していた。地図を最後まで開いたところで短剣が現れたことを、前漢の司馬遷が紀元前1世紀ごろに編んだ『史記』「刺客列伝」は「図窮而匕首見」と記す。これが、隠された意図や真相の露見を表す成語となった。
備考
「図」は地図、「窮」は尽きる、「匕」は短剣、「見」は現れる意。日常会話より文章語・評論語として用いられやすい。悪意ある企てや本心が露見する文脈に適する。
別表記
- 圖窮匕見
誤用・混同注意
- 「ずきゅうひけん」とは読まず、標準的な読みは「ときゅうひけん」。
- 「図窮匕首見」とは通常いわない。定着した四字熟語は「図窮匕見」。
例文
- 事件の捜査が進むにつれ、図窮匕見、犯人が周到に準備していた計画が明るみに出た。
- 経営陣を詳しく追及した結果、図窮匕見、その提案の真の目的が株価対策にあったと分かった。
- 友好的な協力の申し出に見えたが、契約条項を読めば図窮匕見、相手の買収意図は明らかだった。
分類
類義語
- 正体露見
- 馬脚を現す
- 尻尾を出す
- 化けの皮が剥がれる
対義語
- 秘而不宣
- 秘密保持
- 韜光養晦