困知勉行
読み方
こんち べんこう
意味
困難や苦労を通して物事の道理を学び知り、さらに努力を重ねて実行すること。生まれつき知って自然に実行できる人ではなくても、学びと実践への不断の努力によって道を成し遂げるという意味である。
由来
中国古典『礼記』の「中庸」篇にある、「困而知之(困しんで知る)」と「勉強而行之(努め励んで行う)」という考え方に基づく。『中庸』は戦国時代から前漢期(おおむね紀元前3〜2世紀頃)に成立したと考えられ、伝統的には孔子の孫・子思に関係づけられる。これらを縮めて「困知勉行」とした。
分類・構成
備考
儒教的な修養観を表す、やや硬い語。現代の日常会話ではあまり用いず、教育方針・座右の銘・文章語などで使われる。「困」は単に困窮する意ではなく、困難を経験する意。
誤用・混同注意
- 「困知」を「困難な知識」の意味と解するのは誤りで、困難を経て知ることをいう。
- 「こんちべんぎょう」と読まない。標準的な読みは「こんちべんこう」。
例文
- 彼は失敗を学びに変え、困知勉行の姿勢で研究を続けた。
- 才能の有無にかかわらず、困知勉行によって人は成長できる。
- この学校は、知識を得るだけでなく実際に行動する困知勉行の精神を重んじている。
類義語
- 勤学力行
- 知行合一
対義語
- 生知安行