回天之力
読み方:かいてん の ちから
意味
天を回転させるほどの大きな力、転じて、衰えた勢力を盛り返したり、きわめて不利な情勢を根本から好転させたりするほどの強い力をいう。優れた人物の働きや、危機を打開する決定的な要因に用いる。
由来
『新唐書』張玄素伝に由来する。唐の太宗が、率直な諫言によって政治を正そうとした臣下の張玄素を評し、「回天之力」があるとたたえた故事に基づくとされる。故事の時代は唐代・7世紀前半で、『新唐書』自体は北宋の1060年頃に成立した。
備考
文章語・改まった表現として用いられる。「回天」は第二次世界大戦期の人間魚雷の名称としても知られるが、本語では「天を回す」、すなわち情勢を大きく変える意である。
別表記
- 廻天之力
誤用・混同注意
- 「回転之力」と書くのは誤り(正しくは「回天之力」)。
- 「回天」を単なる物理的な回転の力と解するのは誤りで、情勢を一変させるほどの力をいう。
例文
- 新薬の承認は、経営危機にあった会社を救う回天之力となった。
- 彼の粘り強い交渉は、行き詰まった協議を動かす回天之力を発揮した。
- 地域の再生には、一時的な支援ではなく、産業構造を変える回天之力が必要だ。
分類
類義語
- 起死回生
- 形勢逆転
- 一発逆転
対義語
- 無力無策
- 万策尽きる
- 焼け石に水