回光返照
読み方:かいこう へんしょう
意味
仏教、特に禅で、外界の事物へ向いている心の光を自分自身へ向け返し、自らの本性や心のあり方を見つめること。転じて、自分の言動を深く反省し、内面を省みること。また、死期が近い人が一時的に元気を取り戻すことをいう場合もある。
由来
中国禅宗に由来する語で、北宋の景徳元年(1004年)ごろに成立した禅宗史書『景徳伝灯録』に見えるとされる。「光を回らし返して照らす」、すなわち外に向いた認識を自己へ返し、自性を照らし見るという修行上の考え方を表す。後に、消えかけた光が一時強く輝くイメージから、臨終前に一時的に元気を回復する意味も生じた。
備考
本来は仏教的な内省を表す語である。一般には、死期の近い人が一時的に元気を取り戻す意味でも用いられるが、病人や遺族に対して使う際は配慮が必要。
別表記
- 廻光返照
補足
- 本来の意味を「死の直前に一時的に元気になること」だけだと理解するのは不十分で、原義は自己の内面を照らし省みる仏教語である。
例文
- 禅の修行では、回光返照して自分の心の動きを静かに見つめることが重視される。
- 批判を受けた彼は、それを回光返照の機会と捉え、自らの言動を省みた。
- 病床の祖父が急に会話を始めたため、家族は回光返照のようだと感じた。
分類
類義語
- 反求諸己
- 内観自省
- 反省自戒