四禅八定
読み方:しぜん はちじょう
意味
仏教で説く高度な瞑想・精神集中の段階をいう。欲望や雑念を離れていく色界の四つの禅定(初禅・第二禅・第三禅・第四禅)と、さらに物質的な観念を超える四つの無色定を合わせた、計八段階の禅定を指す。
由来
古代インドの仏教における瞑想論に由来する語。四禅の考え方は、釈迦の時代に近い紀元前5〜4世紀ごろに成立した初期仏教の経典群(阿含経・ニカーヤ系)にも説かれる。後代の部派仏教・論書で、四つの禅と四つの無色定を合わせて八段階の禅定として体系化され、中国への漢訳仏典を通じて日本にも伝わった。
備考
日常会話で用いる語ではなく、仏教教学・禅定論で使われる専門語である。「八定」は、四禅に四無色定を加えたものをいう。定はこの語では一般に「じょう」と読む。
別表記
- 四禪八定
誤用・混同注意
- 「四禅八禅」と書くのは誤り。後半は「八定」であり、四無色定を含む八段階の禅定をいう。
- 「定」を「てい」と読むのは不適切で、この語では通常「じょう」と読む。
例文
- 仏教では、四禅八定は心を段階的に静めていく深い瞑想の境地として説かれる。
- 僧侶は四禅八定の教えを学び、禅定における心の働きを考察した。
- 四禅八定は単なる気分転換の方法ではなく、煩悩から離れることを目指す宗教的修行の体系である。
分類
類義語
- 禅定
- 三昧
- 八等至
- 四静慮八等至
対義語
- 散乱
- 心猿意馬