嘔啞嘲哳
読み方:おうあ ちょうさつ
意味
耳障りで、聞くに堪えないような、雑多でやかましい声や音が入り交じることをいう。「嘔啞」「嘲哳」はともに、調子が整わない騒がしい音声を表す語である。田舎歌や笛などの粗野な響きを形容する文脈から、騒々しく不快な音のたとえとして用いられる。
由来
中国・唐代の詩人、白居易の長編詩「琵琶行」に見える語。白居易が江州に左遷されていた元和11年(816年)ごろに作られたとされる。同詩の「豈無山歌与村笛、嘔啞嘲哳難為聴(山歌や村笛もないわけではないが、その音は耳障りで聞くに堪えない)」に基づく。「嘔啞」「嘲哳」は、いずれも雑然として調和しない音を表す擬音的な語である。
備考
日常会話での使用頻度は低く、漢文調・文語的な表現である。単に「にぎやか」の意味ではなく、調和がなく耳障りな音や声をいう点に注意する。新字体では「嘔唖嘲哳」とも書く。
別表記
- 嘔唖嘲哳
誤用・混同注意
- 「嘔啞」を嘔吐の意味、「嘲哳」を単なる嘲笑の意味として解するのは不適切で、全体で雑然として耳障りな音声を表す。
- 「啞」は新字体の「唖」とも書くが、別の語ではない。
例文
- 工事現場の周辺は、重機の音と警報音が嘔啞嘲哳としていて、会話もままならなかった。
- 会場では複数のスピーカーから別々の音楽が流れ、嘔啞嘲哳たる状態になっていた。
- 作者は都会の雑踏を、さまざまな声が交錯する嘔啞嘲哳の世界として描写した。
分類
類義語
- 喧喧囂囂
- 喧噪
- 嘈雑