唇焦舌敝
読み方
しんしょうぜっぱい
意味
長時間にわたって熱心に話し続けたため、唇が乾き、舌がすり減るほど疲れること。転じて、相手を説得したり事情を説明したりするために、言葉を尽くして懸命に話すことをいう。必ずしも説得が成功した場合に限らず、骨折りが報われない場合にも用いる。
由来
中国の思想書『荀子』の「正論」篇に見える表現に由来する。戦国時代末期、紀元前3世紀ごろに荀子が著したとされる。「唇」は焦げるほど乾き、「舌」は敝(やぶれ、すりへる)るという身体的な疲労を並べ、長く議論・説得して口を尽くすさまを表した。
分類・構成
備考
主に文章語・硬い表現で、「唇焦舌敝して」「唇焦舌敝の末」のように用いる。単なるおしゃべりではなく、説得・弁明・説明のために言葉を尽くすニュアンスが強い。
誤用・混同注意
- 「唇焦舌弊」と「弊」の字で書かれることがあるが、原典に基づく表記は「唇焦舌敝」である。
- 「しんしょうぜっぺい」と読まないよう注意し、慣用的な読みは「しんしょうぜっぱい」である。
例文
- 担当者は制度変更の必要性を唇焦舌敝して説明し、ようやく住民の理解を得た。
- 彼女は誤解を解こうと唇焦舌敝の末に訴えたが、相手は聞き入れなかった。
- 同じ注意を口頭で唇焦舌敝して繰り返すだけでなく、分かりやすい手順書を用意すべきだ。
類義語
対義語
- 沈黙寡言
- 無言実行
- 閉口無言