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哀矜勿喜

読み方:あいきょう もっき

意味

罪や過ちを犯した人を処罰・処分する必要がある場合でも、その人をあわれみ慈しむ心を失わず、罰することや相手の不幸を喜んではならない、という戒め。権限を行使する側に求められる人道的な態度をいう。

由来

中国古典『書経』の「呂刑」篇に見える句に基づく。「哀矜」は人をあわれみ慈しむこと、「勿喜」は喜んではならないことを表す。刑罰や裁判に携わる者は、罪人を処罰する際にもその苦しみを喜ばず、哀れみの心を持つべきだという教えである。「呂刑」は伝承上、周の穆王の時代(紀元前10世紀頃)に関わる文とされるが、現存篇の成立時期には諸説ある。

備考

主に裁判、懲罰、行政処分、指導など、他者に不利益を与える立場の倫理を語る硬い文章語。単なる同情ではなく、処罰を喜ばないという自制を含む。

誤用・混同注意

  • 「哀矜」を「あいきん」と読むのは誤りで、読みは「あいきょう」。
  • 「勿喜」の「喜」を「嬉」と書くのは誤り。

例文

  • 裁判官には、厳正な判決を下す場合にも哀矜勿喜の姿勢が求められる。
  • 不正をした社員への処分は必要だが、哀矜勿喜を忘れて見せしめにしてはならない。
  • 彼は相手の失敗を嘲笑せず、哀矜勿喜の心で再出発を支援した。

分類

類義語

対義語

この四字熟語に使われている漢字