吸風飲露
読み方:きゅうふう いんろ
意味
風を吸い、露を飲んで生きるという意から、仙人や神仙のように俗世の食物を必要とせず、自然の中で清らかに暮らすことをいう。また、世俗的な欲望から離れた超然とした生き方のたとえにも用いる。
由来
中国の古典『荘子』の「逍遥遊」篇にある、姑射山の神人について述べた「不食五穀、吸風飲露(五穀を食べず、風を吸い露を飲む)」に由来する。『荘子』は戦国時代、おおむね紀元前4〜3世紀ごろに成立したとされる。
備考
現実に風や露だけで生きる意味ではなく、仙人・神人の超俗的な生活を表す故事成語である。日常会話よりも、文学的・比喩的な文脈で用いられる。
誤用・混同注意
- 文字どおりに「風や露だけを摂取する健康法」と解するのは不適切で、仙人の超俗的生活をいう表現である。
例文
- 山中で吸風飲露の生活を送る仙人を題材に、その画家は幻想的な作品を描いた。
- 彼は名利を求めず、吸風飲露ともいうべき質素で超然とした暮らしを好んだ。
- この伝説の修行者は、長年の修行の末に吸風飲露の境地に達したと語られている。
分類
類義語
- 餐霞飲瀣
- 不食五穀
- 羽化登仙
- 超然脱俗
対義語
- 錦衣玉食
- 飽食暖衣